先日、どうしてもドライブをしたくて
やっぱりどうしても行きたかった『ホキ美術館』へ初めて行ってきた。
少し遠くて高速も使いながら。
ここは超写実的作品を中心にコレクションされていて、
女性画も多い。
髪の毛や木の幹は本物を張り付けているように見えるし、
ガラスのコップなんて見つめるほどそこにあるように見えてくる。
ここでは目と脳が完全に混乱し騙され続ける。
(だまし絵という意ではない。)
そしてすべてを見終えて外界へ出ると
今度は目に写るものすべてが美術館に飾ってある絵のように見えてくる。
先に見える道も、棚に並ぶ商品も、
果ては握っているハンドルや
それを握る自分の手まで絵のように見えてくる。
そして思う、
目に写るものってとんでもなくアバウトなんだなって。
目に写る絵画と目に写る現実の境がなくなる、
これを言うとよく「本物と見分けがつかなくなるって事だね」と言われるんだけど、
そうではなくて、何というか、
目に見えている何が本物と言われるものなのかがわからなくなる、という感じ。
目に見えているものがそこに存在しているのかが不確定になる、という感じ。
目に見えているからそこに存在するというわけではない、という感じ。
非常に哲学的になってしまいそうだけれど、
そういう哲学者の言わんとする事を
本からではなくしっかりと体感できる
とてもステキで不思議な美術館、オススメです。